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【2026/2/6】文京区認知症サポーター勉強会・交流会を開催しました【家族介護者をお迎えして】

~当事者の声から見えた、家族介護のリアルとサポーターの役割~ 

文京区では、地域で認知症の人と家族を支える仲間づくりを目的に、認知症サポーターの勉強会・交流会を継続的に開催しています。その一環として、2026年2月6日(金)にまず本社2階のケアワークアカデミースにて登壇者に家族介護者を2名お迎えして勉強会を行い、その後、登壇者と参加者を交えたグループワークを本社1階のカフェバー ケアギルドで実施しました。今回は、家族介護の実際の声に触れながら、認知症サポーターに求められる視点を深めることをねらいとしました。

1.勉強会
現在介護の渦中にあるKさん、そして介護を終えられたTさんのお二人にヒアリングを行いました。聞き手は株式会社チェンジウェーブの木場猛氏が務めました。
その中で介護の始まりから現在までの歩みを語っていただき、その後グループワークで学びを深めました。 
 
■ Kさん(ご主人を介護中・要介護3) 
異変に気づいたのは3年前の春。約束の時間が分からなくなったり、会話の中でつじつまを合わせる様子が見られたりしたものの、その時は認知症とは思わなかったといいます。決定的だったのは、町会費の保管場所が分からなくなった出来事でした。忘れっぽさや怒りっぽさも重なり、「主人がおかしくなったのでは」と不安が募ります。自分も孤立し、仕事を続けられなくなるのではないか――そんな恐れの中で地域包括支援センターに相談し、受診へとつながりました。 
 
現在は要介護3。状況は大きく変わり、孤独感のただ中にいると語られました。それでも当時の記憶を丁寧に振り返り、言葉にしてくださった時間は、参加者にとって大変貴重なものでした。 
 
■ Tさん(実母を介護・看取り) 
Tさんのお母様は自営業を営んでいましたが、2011年の震災後から様子が変化。性格が大きく変わったように感じたといいます。要介護1の認定を受けたものの、安定して利用できるサービスが定まらず、ショートステイを変更しながら在宅介護を続けました。幻視や鍵のトラブルなど対応は容易ではなく、仕事との両立で心身ともに追い込まれていったと振り返ります。最終的には特別養護老人ホームへ入所され、看取りまで経験されました。 
 
2.グループワーク
■ グループワークで見えたこと 
ヒアリング後、参加者は3グループに分かれ議論を行いました。テーマは二つです。 
 
① 介護家族は何が大変か 
浮かび上がったのは「時間がない」「管理が大変」「先が見えない」といった物理的負担と、「わかっているのに優しくできない」「嫌な自分になっている気がする」という精神的葛藤でした。家族だからこそ生まれる罪悪感や後悔が、重くのしかかっています。 
 
② サポーターに何ができるか 
結論は「聴く・肯定する・つなげる」。正解のない介護の中で、まず必要なのはアドバイスではなく、感情を否定せず受け止めること。そして必要な情報や場へ“つなぐ”役割です。大きなことができなくても、「気にかける」姿勢が孤立を防ぎます。 
 
■ 総括 
今回の学びで見えたのは、介護の困難さ以上に、家族が抱える心の揺れでした。サポーターに求められるのは、正論ではなく寄り添いです。揺れ動く気持ちを受け止め、孤立させない“つなぎ役”として、できることから始める。その一歩こそが、地域の支えにつながるのだと確認できた時間でした。 
 
次回は7月24日(金)に開催します。